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活動報告の詳細
2020公開講座『桜山キノコ研修会』第11回
2020.08.29
8月29日、2020公開講座『桜山キノコ研修会』第11回を開催しました。
26名の会員と3名の一般参加者がありました。
本日の画像は、写真集、2020公開講座『桜山キノコ研修会』第11回(1)、(2)で見てください。

ウスムラサキシメジ(有毒)
 
秋、ミズナラなど広葉樹林地内に単生〜群生する。傘もひだも柄も、全身が淡い薄紫色を帯びたきのこです。
 傘は径6〜12cm、中央にうっすらと茶色の色合いが見られるものもあります。
 ひだは、湾生性〜やや垂生、傘と同色。
 柄ははっきりした繊維状で中実、のち中空。
 薬品のような強い刺激臭があるが、形態が類似するが刺激臭のないものもあるということです。
 〔似たキノコ〕
 → ムラサキシメジと形は酷似しているが発生時期がやや早い、まんじゅう型で生え出し、傘の縁が内側にまいた状態で開くのは、ムラサキジメジと同じ。
 → ウスフジフウセンタケ も秋・広葉樹林に発生する、成熟するとひだは肉桂褐色を帯びる。
 → ウスムラサキフウセンタケはツバ(の名残)があり、無臭。
トビシマセミタケ?

特徴・解説
 半翅目Hemiptera.セミ科Cicadidae の幼虫に寄生する虫草で、宿主となるセミにはヒグラシ、アブラゼミ、ミンミンゼミなどがある。
本種は1980年の夏、日本海は山形県沖の飛島にて、採集の第一人者・渡辺正一氏によって初めて発見された虫草菌で、トビシマセミタケと命名された。飛島は対馬暖流が流れ、温帯性の植物が多く、飛島独自の生態系をつくっている。殊に北限とするクスノキ科のタブノキの原生林が海岸の岸壁に繁茂し、海流の湿度と調和してトビシマセミタケの発生に少なからぬ影響を与えている。
 子実体stromataの長さ2.0〜9.5?になり、太さは約1.0〜2.0?、頂部は枝分かれして、首折れ型の結実部をつくる。球状が楕円状に結実し、ときの突き抜き型に先端をわずかに現す。柄の色は黄白色か淡黄土色、弾力性ある革質でかたい。
 子嚢殻peritheciumは洋梨型で半埋性、結実部に不規則に密布する。
人工培養(菌株CY238)
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